八木 春生〔教授〕
担当科目
美術遺産論、美術遺産演習
専 門
中国南北朝時代の仏教芸術
研究テーマ
これまでは、雲岡石窟を中心に、北魏前期の仏教美術の様相をとくに摩尼宝珠や山岳文様などを通じて考察してきた。またインドから伝えられた仏教美術が、中国南北朝時代、いかなる様式、形式上の変遷を遂げたかについても研究をおこない、中国伝統の儒教や道教との関係に注目することで、仏教の漢民族化とはどのような現象を意味し、それが造像面だけではなく、石窟全体のシンボリズムや像の配置などにも影響を及ぼしていることを明らかにすることを試みている。最近は、南北朝時代後期の北斉、北周時代、あるいは隋時代の仏教美術を対象とし、隋文帝により中国が再統一されたことで、仏教造像にいかなる変化が見られるようになったかを現地調査を主として進めている。
著作・論文
- 『雲岡石窟文様論』(法蔵館、2000年)
- 『中国仏教美術と漢民族化』(法蔵館、2004年)
- 『中国の石仏』(2009年)
- 「敦煌莫高窟に関する一考察」(『中国考古学』第9号、日本中国考古学会、2009年)
- 「天水麦積山石窟編年論」(『泉屋博古館』紀要25、泉屋博古館、2009年)
所属学会
美術史学会、日本中国考古学会、東方学会